Saturday, November 12, 2005

タクシー

ミラノの街は霧が濃い日々です。
冬になると大気の流れが変わるため、スモッグが上空を覆います。

で、この問題に取り組むべくミラノ・ベルガモ市辺りでは
「日曜日の自家用車利用全面禁止」
明日は日曜日…午前8時から午後8時まで、タクシーや公共交通機関(バスしかないけど…)以外の
乗り入れは一切禁止。

警察に止められればもちろん罰金…。
なので、明日は空港に行くためにもタクシーを予約しなければいけません。
なんせ、ミラノで流しのタクシーなんてほとんど見たことありませんから…。

どこの大都市でもタクシーは列をなすほど走っていますが、なぜかイタリアは例外?
どうやらこのタクシー過少の問題はイタリアの「法律」が問題のようです。

イタリアではタクシー会社の新規参入には膨大な費用と複雑な手続き(いつものごとく…)がかかるらしく、だれもタクシー業に手を出したがらないのが実情のようです。

数年前、日本のタクシー業界では法律の改正により価格自由化が始まり、競争が一層激しくなっています。
都市圏・関西にお住まいの方はご存知かと思いますが、「MKタクシー」は低い価格で行き届いたカスタマーサービスを提供することで一躍注目を集めました。
この会社では「陸のパイロット」をモットーとした、低価格、安全かつ質の良いサービスを提供するタクシー/ハイヤー業を目指しているそうです。
(私達もMKタクシーが参入している地域では利用させてもらいます。)

さて、タクシーと言えば多くの観光客にとって、あるいは初めて訪れた場所を移動するためのありがたい存在だと思います。
しかしながら、お国によってはタクシーの利用に注意しなければならない場合も多く、それぞれのお国事情の反映でしょうか…。

これまでいろいろな国でタクシーを使いましたが、メキシコだけは「流しのタクシー」を利用しませんでした。これは万が一の「誘拐」を避けるためです。また、誘拐だけではなく強盗などにも巻き込まれる可能性が高くなる…と言われました。もちろん、流しのタクシー全てが危ないわけではありませんから、何とも言えません…が、少なくとも現地の人間ではないと分かる私たちの場合は避けた方が良さそうです。

さて、本題のイタリア…。他にもタクシー業の規模が小さい理由があります。
それは「タクシーに乗ってお金を払うと高くつくから、自家用車を使う。」という考えが根強いこともあるそうです。タクシーに乗らず自家用車を使う人ばかりだと必然的にタクシー業というビジネスの必要性は低下しますから、成長する産業ではなくなります。

しかしながら、冬のあいだ実施される「日曜日の自家用車利用全面禁止」が続く限りはこのタクシー業界も恩恵を受けられることでしょう。

ミラノの日曜日。もともと数の少ないタクシーに利用者が殺到しては予定通りに事が進みませんから、予約が必要なのです。

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